イラク戦争勃発時に作られた「It’s over」から始まる本作品 『明日へ 未来へ』はこの時代への警鐘である。

日々、繰り返す過ち、感じる人間の愚かさ、生と死、無駄な争い この混沌とした現実。
それでも生きるということに立ち向かう大切さ、強い気持ちが伝わる作品が本作『明日へ 未来へ』なのだ。

8曲の楽曲には「生」に対する様々な希望が散りばめられていて、そこのあるのは背中を押すような強い言葉であったり、綺麗事のない純粋さであったりと、まるで自分の気持ちを代弁してくれているようなそんな気持ちになるのだ。
こんな今だからこそTHE HOT CREWSは叫び、自分を曝け出し、全力で生きるということを、自らの生き様で伝えてくれる。

「失う意味がそこにあっても　生まれるのは悲しみだけ」(It’ over:M-1)

「お前は一人じゃない　お前と同じ気持ちだ」(MAKE ME HIGH!:M-2)

「時代がどんなに進んでも悲しみはなくならない だけど僕が描く愛だってなくならない」(Loop A to A:M-4)

このアルバムを聞いた後、心の中が熱くなる。
それは優しく、暖かく、愛で溢れている証拠だろう。
まさにこのアルバムは 不透明な時代に燃え上がる、透明な炎なのだ。